阪奈エンタープライズ株式会社
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はじめに

45年前の創業以来、芝生に特化した事業を行ってきた阪奈エンタープライズ株式会社では、溢れんばかりに蓄積した芝生管理の知識やノウハウが有ります。
このコーナーを通じて、一般の方や芝生地をお持ちの企業様向けにそのノウハウの一部をご提供させていただき、わずかでもお役に立てれば幸いという思いで発信させていただいております。
情報は順次公開してまいりたいと思いますので、次回の掲載を楽しみにしていただきながら、たびたびこのコーナーを覗きに来て下さい。

芝張り

今回は、芝張りについてご説明したいと思います。一口に芝張りと言いましても、芝生にはたくさんの種類があります。なかでも大きく分けて暖地型芝生・寒地型芝生があり、国内で最も汎用的である日本芝は暖地型芝生にあたります。他に、西洋芝の一部にも暖地型のものがあります。暖地型とは、気温が高い時期(春~夏~秋)に活発に生長し、気温が低い時期(冬)には休眠を行うものです。寒地型というのはその逆で冷涼な時期に青々と育ち、耐暑性が低いことから夏場は衰弱しやすい性質をもつ西洋芝のことです。

近年、ゴルフ場の多くでグリーンに採用されているのはベント芝という西洋芝で、葉が細かく密であるため大変きれいなのですが、夏場に枯れさせないために高度かつ専門的な管理が必要となります。しかし、ここでは専門的な管理を必要としない一般向けの暖地型である日本芝の内、最もよく利用されている高麗芝の芝張りについてご説明していきたいと思います。

芝張りをする場所の選定はもちろん、よく日が当たるという前提でご説明します。理想的には午前中に5時間以上日照を受けられる場所です。

芝生の床土

日本芝は基本的に匍匐茎による横広がりの繁殖が主です。そのようなことから生産地などでは匍匐茎を利用した生産が多く、日本芝においては種まきによる植付けではなく、多くが“ソッド(切り芝)”の張りつけにより植付けを行います。どこに張りつけるかというと、基本的には土です。この土を芝張りの床土(とこつち)と呼び、芝生が健康に育っていく上でとても重要な役割を果たします。今回は、この床土について述べたいと思います。

高麗芝の根の伸長を考慮して、床土の層は20~30cmの厚さをとっていただきたいものです。土は一般的に真砂土と呼ばれるものを新しく投入したり、元々の土が粘性を含まない砂質土であればそのままで構いませんが、あまりゴロゴロした石や土塊が多く含まれるものは避けた方が良いです。また、適度に保水性と保肥性、そして透水性のある層にしなければなりません。保水性を持たせるためにバーク堆肥やパーライト(真珠岩)などを、保肥性を高めるためにバーミキュライト又はゼオライトなどを、透水性を高めるために珪藻土焼成粒又はパーライト(黒曜石)などの土壌改良剤を土によく混練して床土を作ります。しかし、これらの全てを混ぜ込むということは、あくまで理想です。例えば保肥性が低いままの土にそのまま芝を張ってしまったからといって、芝が極端に衰弱したり枯れたりすることはありません。芝が根付いてから肥料の効きが悪いなと感じたら、撒く肥料の量を少し増やすなり、肥料を緩効性のものに変えるなりの工夫を凝らせば改善していきます。ただ、極端に保水性・保肥性・透水性の低い土壌にしてしまったら、芝張り後の工夫や作業改善をしたところで解決は出来ませんのでご注意下さい。また逆に、土壌改良剤を必要以上に多く混ぜ込むと相反する現象を起こしてしまうため、気を付けましょう。

これらのことから、我われの経験に基づきこれくらいでも大丈夫だよという簡易的な土壌改良剤の配合をお伝えします。

① 土1㎥+バーク堆肥40L(保水性・保肥性・土壌膨軟化)+黒曜石パーライト40L(通気性・排水性(透水性改善))

② 土1㎥+バーク堆肥40L(保水性・保肥性・土壌膨軟化)+バーミキュライト(保肥性)40L

③ 土1㎥+バーク堆肥40L(保水性・保肥性・土壌膨軟化)

これらは、混ぜ込む土の特徴と(カッコ書き)の効能からどの組合せとするかを決めます。真砂土において組合せを判断しかねる場合は、③で大丈夫です。

混練する土壌改良剤が決まれば、土に投入しよく混ぜ込んで下さい。混ぜ込んだ土は、芝を張る場所になるべく均一に広げて下さい。仕上げる芝生の表面に水が溜まらないように、溝や雨水桝などの排水先へトンボなどを用いて床土の勾配をとります。この際、張る芝生の厚みを見込みつつ、後で行う転圧による下がりを見込んで床土の高さを設定して下さい。勾配設定が出来たら、床土面の転圧を行います。転圧は専用の転圧プレートなどがあればよいですが、もしもなければ何度か床土面の上を歩き、踏み締めて下さい。ある程度床土が締まったら(パンパンに締め固め過ぎると、芝の根が張りづらいので、ある程度でよいです。)トンボでもう一度勾配の最終調整を行って下さい。さあ、これで芝張りのための床土の準備が完了です。

芝張り作業

床土がきれいに整ったところで、芝張りを行います。
先に述べましたように、芝張りはソッド(切り芝)を使って行います。1枚あたり約37cm×30cmのものが一般的ですが、通常その芝が9枚で1束になって1㎡分ということで販売されています。事前に芝を張る範囲の面積を測っておいて、1㎡単位で必要な量の芝を準備しておいて下さい。

しっかりと整地した床土面をなるべく乱さないように、且つ多少の凸凹部分は付近の土を利用して掌で均しながら芝をおいていってください。基本的には、芝張り範囲の外周から長手に張っていき、次に内側を張っていきます。やみくもに張っていくのではなく、自分で決めた端から順に1列づつ張っていくのがよいでしょう。また、張り方にはいくつかの手法がありますが、ここでは最も早く芝面が整う”ベタ張り”というものでご紹介します。ベタ張りの場合には芝と芝の間にすき間を作らず、隣り合わせになる芝にピッタリつけて張っていきます。

列の中の終端部は芝の幅がピッタリと収まらないことが多々あります。その場合には、芝の必要な長さの所でハサミや鎌を用いてきれいに切って収めて下さい。1列目が張れたら2列目を張りますが、その際は1列目の目地(芝生と芝生のつなぎ目)とちょうど半分ずらして張っていきましょう。これを3列目...4列目と繰り返していけば、目地が1列飛ばしで揃っていき見栄え良く、また生育にも良好です。また、芝を床土に置く時にはなるべく芝が土にしっかりと密着するように押えながら張っていって下さい。

張り終えたら、極端な起伏やすき間がないか全体を点検します。良ければ、この時点でローラーなどで転圧するのがよいですが、ローラーが無ければトンボの平たい面で叩きつつ足でゆっくりしっかりと踏んでいって下さい。
さあ、芝が張れました。次は根や匍匐茎(ランナー)の生長を誘引するのに大事な、目土作業です。

芝張りが完了したところで、目土(目砂)作業を行います。
この作業の目的は、芝生の匍匐茎(ランナー)の伸長誘引です。匍匐茎が増え、伸びるということは芝(葉)の密度が高くなっていくということです。目土(目砂)の効果には、芝の直茎(葉の下部)や匍匐茎を保護し、その生育を促すことなどがあります。元来、多くは土を使って行っていたため目土作業と呼んでいましたが、近年は砂を用いることが多く、その場合は目砂(めずな)作業と呼んでいます。ここでは、目砂作業について、ご説明します。まず、砂はなるべく粒径の細かいものを選びます。最終的には、芝の葉を完全に覆わない(日照不足防止、通気不足防止)ための砂のすり込み作業を行いますが、その時に砂粒が葉と葉の間にしっかりと入り込んでいくように、なるべく粒径の細かいものを用います。ホームセンターなどで粒径の粗い砂しか手に入らない場合は、篩(ふるい)などを購入して細かな粒だけを使用することをお勧めします。また、砂の量ですが、芝の根が活着し安定し始めた時などのいわゆる管理作業時には砂を入れる厚みは2mm~5mm程度でよいのですが、当初の芝張り作業時の砂を入れる厚みは10mm程度を見込んで用意して下さい。つまり、芝生面積1㎡当りで1㎡×0.01m=0.01㎥となり、10㎡では0.1㎥、100㎡なら1.0㎥となります。しかし、芝張り時点では、ソッドの芝と芝の間の目地を完全に閉じて芝張りすることは難しく、多少のすき間が出来てしまいます。そのため、目地に砂が入り込んでいき用意した砂が足りなくなることがありますが、その場合は感覚的に量を判断して追加の砂を用意して下さい。

作業ですが、まずは大スコップに軽く2杯程度の砂を芝張りした芝の上にそっと置いて下さい。そして、トンボや角材などの面が整った物を道具として、ソッド芝がズレないように砂を敷き広げて下さい。
目安としては、こすった後で芝の葉の高さが半分隠れる程度になるように砂を分配していって下さい。この作業を繰り返し、芝張り範囲の全てに砂を分配します。芝の目地部分の窪みにも、ソッド部分の砂の高さと同じになるように砂を分配します。さあ、ここでしばし休憩です。なぜここで休憩を入れるかというと、分配した砂をよく乾かすためです。砂が湿っていると、葉と葉の間に入り込みづらく芝の葉を覆ってしまうからです。用意した砂など、塊にした状態にあるものはどうしても湿り気を含んでしまうものです。これを分配し、敷き広げた状態にすると日光でよく乾きますので、夏場で2時間、冬場で4時間程度を目安として太陽に晒しておくとよいでしょう。
砂が乾いたら、仕上げのすり込み作業です。全ての範囲をトンボや角材などでしっかりと砂をこすり、芝の葉の高さが半分程度出るようにします。この時に気を付けないといけないのは、芝張りしたソッド芝がズレないようにすることです。難しいことですが、せっかく張った芝がズレないように、尚且つ砂をしっかりと芝にすり込むように行って下さい。上手く出来れば、目砂作業は完了です。
さあ、次は施肥作業です。

 

芝張り、目砂が完了したところで、施肥作業を行います。
この作業は、芝生の根が床土にしっかりと活着し、いわゆる芝生管理作業が始まってからも度々必要となる大事な作業です。芝の根が床土から必要な養分や水を吸い上げますが、芝の場合良好に生育していくにはそれだけでは不十分です。そのために、人為的に肥料を与えることが不可欠となります。肥料の種類は、こだわれば幾種もの中から状態やタイミングに応じて成分や配合を選定するなど悩ましい限りですが、通常はN窒素8-Pリン酸8-Kカリ8の均等配合の粒状普通化成肥料(3要素の合計量が材料合計量の30パーセント以下含まれているもの)で大丈夫です。粒状の肥料を撒く場合は、ほぼ均等な量で撒くことができる肥料散布機を使用すると効率的ですが、あまり広くない芝地であれば手で撒いても差支えありません。但し、なるべく均等に撒くことを心掛けて下さい。撒く量は、真夏を除いて20g/㎡~30g/㎡くらいが適量です。100㎡の芝地に撒くならば、2kg~3kgが必要となります。真夏(6月下旬~9月上旬)は、撒く量を10g/㎡くらいにしておいて下さい。理想的には、芝が緑色の期間に毎月1回撒いてやるといいですが、2~3ヶ月に1回くらいでも構いません。また、撒き終わった後は十分に散水して下さい。さあ、次はいよいよ散水についてで、芝張り時シリーズの最終作業となります。

 

床土~芝張り・目砂~施肥作業まで終えました。残るは仕上げの散水作業です。
散水作業はスプリンクラーなどがあれば良いですが、手作業による散水でも全く構いません。
散水は、ドボドボといっぺんに多くの水をやるのではなく、少量の水をジワーっと与えるのがベストです。これはなぜなら、いっぺんに多くの水をやると表面勾配に沿ってほとんどの水が流れ出てしまい、地中深くに水が届かないことや、特定の箇所だけが過失土壌になったりするからです。一方、シャワー状やミスト状の水を時間を掛けてゆっくりやると、土壌全体の深いところまでくまなく滲み広がり、芝の根や土にしっかりと水が吸着していき、根も水を求めて深く伸びていきますし、生育に良い効果があります。また、同じ箇所でジッとやるのではなく、ゆっくりと芝生地一面を撒きながら移動して下さい。そして、それを何度か繰り返して下さい。散水量は、土壌や芝の根の伸長具合にもよりますが、撒いている感覚的に深さ15~20cmあたりまで水が行き届いたかなというところまで散水して下さい。表面がある程度濡れたからまあいいか、では全く足りませんので、しっかりと時間を掛けて散水して下さい。

さて、いよいよ芝張りに関するアドバイスは今回で終了しました。
次回からは、芝生のメンテナンスについてご案内していきますので、どうぞお楽しみに。

 

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